ずっと行きたかった憧れの場所。
国宝投入堂(なげいれどう)は、鳥取県三朝(みささ)町にある懸造りのお堂です。
「国宝投入堂」は、日本の国宝の中でもひときわ異彩を放っています。その理由は断崖絶壁に張り付くように建てられた、その驚異的な立地。「日本一危険な国宝」とも呼ばれています。
この危険を乗り越えた先にあるのは、歴史と神秘に包まれた古代の修験道息吹です。堂の歴史と魅力をわかりやすく解説していきます。
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国宝投入堂とは?
国宝投入堂は、鳥取県の中央部に位置する標高約900メートルの三徳山(みとくさん)にあります。三徳山 三佛寺(みとくさん さんふつじ)と呼ばれ、天台宗の古刹です。
断崖に張り付くように建てられたこの寺院は、まるで自然と一体となったかのような造形美を持っています。国宝投入堂は1952年に国宝に指定されました。
注意!「1人」と「雨の日」は登拝不可
投入堂の訪問は、命がけです。
山のふもとから恐ろしい登山道を進むこと1時間以上。途中には危険な崖や岩場が立ちはだかり、滑落の危険もあります。鎖やロープに頼って登らなくても、初心者や体力に自信がない人には一時的におすすめできないほどです。
そのため登山には専用の装備が必要です。
- 登山用シューズ必須(ない場合は現地でわらぞうりを購入)
- ソロ禁止(2人以上でないと登拝不可)
- 登拝受付時間まで8時から15時の間(下山時間は16時半まで)
詳しくはこちらのページをご覧ください。
国宝投入堂の登拝登山料は?
区分 | 投入堂参拝登山料 + 入山志納金 | 入山志納金 |
大人 | 1,200円 | 400円 |
小人(小、中学生) | 600円 | 200円 |
団体大人(20人以上) | 1,150円 | 350円 |
団体小人(20人以上) | 550円 | 150円 |
国宝投入堂へのアクセス
投入堂は鳥取市から車で約1時間半、三徳山登山口から徒歩でアクセス可能です。 ただし、入山には事前に許可が必要であり、入山する際には装備の確認も行われます特に、雨天時や雪の多い冬季には危険度が増すため、慎重な計画が必要です。
ちなみにびっくりしたのですが、鳥取県内の高速道路はほとんどすべて無料なんです。これは車ユーザーには大変ありがたいですよね。
また周辺には三朝温泉などの観光スポットもありますので、投入堂を訪れた際には併せて楽しむことができます。
国宝投入堂の駐車場は2ヶ所
国宝投入堂の駐車場は大まかに2ヶ所あります。
第一駐車場の方が少し近いかなと思いますが、広いのは第2駐車場。
国宝投入堂の所要時間は1時間半〜2時間程度
登山受付事務所から本格的な登拝がスタート。
こちらで登山開始時間を記入し、下山の際にも時間を記入します。
登拝者は「輪袈裟(わげさ)」を貸し出され、下山時に返却するシステムになっています。
杉並木が並んでいます。
小川を越えるとすぐに急登が出現し、ガンガンと標高を上げていきます。
木の根を階段のようにして登るのがなんとも楽しい!
登拝順路はたまに「登山路」と「下山路」に分かれているので危険なポイントで鉢合わせる心配もありません。
第一の絶景ポイント「文殊堂」へ
「ついに懸造りのお堂が見えた!」と思ったら文殊堂でした。
国宝投入堂の“映える”写真でよく見かけるのは文殊堂からの景色みたい。
一応撮ってみましたが、思った以上に怖くてガクガクでした。
地蔵堂も超えてゴールまであと一息!
投入堂に向かう途中にある「地蔵堂」は、三徳山登山道の一角に静かに佇む重要な仏堂です。この堂に祀られているのは地蔵菩薩で、特に子供や旅人、道中の安全を守る菩薩として信仰の厚い仏です。
鐘楼堂を抜けた先の細い岩道が、個人的なイチオシスポットでした。
雨の日はとても滑りそうです。
納経堂と観音堂
さあ投入堂まではもうほんの少し!
手前が納経堂で、奥が観音堂です。
観音堂の奥は「胎内めぐり」をすることができます。ただし2024年にはここから出た瞬間に滑って骨折をした方がいたそうなので、歩く際は注意してくださいね。
国宝投入堂でゴール!
登拝開始から約1時間、国宝投入堂が望めるゴール地点に辿り着きました。
1,000年も昔の人々がなぜ、どうやってこの場所にお堂を建てたのでしょうか。
人生で一度は見に行きたいと思っていたので、この目にすることができて感動でした。
国宝投入堂は下山も危険!
さて帰りはサクサク帰ります。
が、登山者の事故の多くは下山中に起きるもの。
特に鎖場や岩場の多い国宝投入堂の下山には充分注意しましょう。
詳しくはわたしのYAMAPの活動記録をご覧ください。
三徳山・投入堂 / 信州さーもんさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
国宝投入堂まとめ
鳥取県唯一の国宝にして、日本一危険な国宝「投入堂」を登拝した様子をご紹介しました。
登山というよりクライミングに近い場所もありましたが、とても楽しく歩くことができました。
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