仏像の種類「如来(にょらい)」とは?仏の最高位をわかりやすく解説

歴史・文化
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お寺などで「〇〇如来(にょらい)」という名前を見たことはありませんか?

仏像の世界には、「如来」「菩薩」「明王」「天」などいくつかの位(ランク)がありますが、その中で最も高い存在が「如来」です。

この記事では、「如来とは何か」「どんな特徴があるのか」をやさしく解説していきます。

如来とは|仏の最高位

高岡大仏|富山県
高岡大仏|富山県

如来(にょらい)」とは、仏教で悟り(さとり)を開いた仏のことをいいます。つまり、「人間としての迷いをすべて乗り越え、真理を悟った存在」です。

「如来」という言葉は、もともとサンスクリット語の「タターガタ(Tathāgata)」の訳で、「真理の世界から来た人」「真理に従って来た人」という意味があります。

仏教の教えでは、悟りに至る修行の段階があり、如来はその最終段階に到達した仏を指します。

如来の像容と特徴

仏像の中でも、如来の姿はとてもシンプルです。

衣をまとい、アクセサリーのような飾り(装飾品)はほとんど身につけていません。これは「すでにすべてを悟り、欲を超えた存在」であることを表しています。

また、如来像の手の形(印相)にも意味があります。たとえば、右手を上げて左手を下げる「施無畏印(せむいいん)」と「与願印(よがんいん)」は、「恐れを取り除き、願いをかなえる」という慈悲の心をあらわしています。

主な如来の種類

釈迦如来(しゃかにょらい)

仏教を開いたお釈迦様(ゴータマ・シッダールタ)その人が「釈迦如来」です。

現実のこの世界で悟りを開いた仏であり、最も身近な存在です。

薬師如来(やくしにょらい)

「東方浄瑠璃世界(とうほうじょうるりせかい)」の仏で、人々の病気を治し、健康を守る仏です。

左手に薬壺(やっこ)を持つ姿で表されることが多く、「お薬師さま」として信仰されています。

阿弥陀如来(あみだにょらい)

人差し指と親指を合わせる「来迎印(らいごういん)」が特徴の「阿弥陀如来(あみだにょらい)」。

「西方極楽浄土(さいほうごくらくじょうど)」に住む仏で、すべての人を救う仏です。

死後に極楽へ導いてくれるとされ、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」という念仏で親しまれています。

まとめ|仏像の種類「如来(にょらい)」とは?仏の最高位をわかりやすく解説

「如来」とは、仏教で悟りを開いた最高位の仏のことです。

飾り気のない穏やかな姿は、「すべてを理解し、すべてを受け入れた存在」であることを表しています。

お寺に行ったときに「〇〇如来」という名前を見かけたら、「この仏さまは悟りを開いた最高の仏なんだ」と思い出してみてください。

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