日本全国には数多くの城がありますが、その中でも「知名度」「歴史的価値」「見応え」「観光のしやすさ」を兼ね備えた城はごく一部です。
本記事では、城巡り初心者から中級者まで幅広く支持されている人気名城10選をランキング形式で紹介します。御城印集めや城下町散策、次の旅先選びの参考にしてください。
人気名城ランキングの選定基準
本ランキングは、以下の観点を総合的に評価しています。
・全国的な知名度・人気
・築城の背景や歴史的重要性
・現存天守や復元建築の充実度
・観光地としての完成度（アクセス・周辺環境）
第1位：姫路城（兵庫県）
第1位は、兵庫県の姫路城。
白漆喰に覆われた優美な外観から「白鷺城」と呼ばれる姫路城は、日本城郭の完成形ともいわれる存在です。天守・櫓・門がほぼ完全な形で残る現存天守であり、複雑に折れ曲がる登城ルートや高低差のある縄張りからは、徹底した防御思想が読み取れます。美しさと実戦性を高いレベルで両立した城として、国内外から高い評価を受けています。
第2位：松本城（長野県）
第2位は、長野県の松本城。
戦国時代の姿を今に伝える、貴重な現存天守を持つ平城です。黒漆塗りの外観は威圧感があり、内部には急勾配の階段や鉄砲狭間など、合戦を想定した構造が随所に残されています。堀越しに望む天守と北アルプスの山並みが織りなす景観も、松本城ならではの魅力です。
第3位：熊本城（熊本県）
第3位は、熊本県の熊本城。
加藤清正によって築かれた難攻不落の城。最大の特徴は、反り返るような曲線を描く「武者返し」の石垣で、登攀を困難にする工夫が施されています。近年は震災からの復旧が進み、復興の過程を含めて城の構造や歴史を学べる点も熊本城ならではの見どころとなっています。
第4位：名古屋城（愛知県）
第4位は、愛知県の名古屋城。
尾張徳川家の威信を示す巨大城郭。金の鯱を戴く天守で知られますが、注目すべきは復元された本丸御殿です。将軍を迎えるための格式高い空間には、狩野派による障壁画や精緻な建築装飾が施され、近世城郭が持つ政治的・文化的役割を体感できます。
第5位：大阪城（大阪府）
第5位は、大阪府の大阪城。
豊臣秀吉が天下統一の拠点とした城で、日本史の転換点と深く結びついています。現在の天守は復興天守ですが、広大な城域や高石垣、内堀・外堀の規模から、当時の権力の大きさが実感できます。都市公園として整備され、観光しやすい点も人気の理由です。
第6位：二条城（京都府）
第6位は、京都府の二条城。
徳川将軍の居城として築かれた城で、合戦よりも政治の舞台としての役割が色濃く残ります。天守は現存しませんが、二の丸御殿の鴬張り廊下や豪華な障壁画は必見。城そのものが、江戸幕府の権威を象徴する存在です。
第7位：彦根城（滋賀県）
第7位は、滋賀県の彦根城。
現存天守を持つ城の中でも、保存状態の良さで知られています。天守は小ぶりながらも完成度が高く、山麓から天守へ至る動線には多くの防御施設が配置されています。城下町と合わせて歩くことで、近世城郭都市の姿を立体的に理解できます。
第8位：松山城
第8位は愛媛県の松山城。
標高の高い山上に築かれた連立式天守を持つ城で、現存天守群としても貴重な存在です。ロープウェイで手軽に登れる一方、曲輪や櫓が連続する構造は非常に本格的。瀬戸内海方面を一望できる眺望も魅力です。
第9位：金沢城（石川県）
第9位は石川県の金沢城。
加賀百万石・前田家の居城です。現存天守はありませんが、菱櫓や五十間長屋などが復元され、雪国特有の城づくりを学ぶことができます。隣接する兼六園と合わせて訪れることで、武家文化と庭園文化の両方を楽しめます。
第10位：上田城（長野県）
第10位は、長野県の上田城。
真田昌幸・幸村父子が徳川軍を二度撃退したことで知られる城。天守は残っていませんが、土塁や堀、尼ヶ淵からの眺めには戦国期の緊張感が色濃く残ります。真田氏の知略と防衛思想を感じられる城として高い人気があります。
まとめ
名城は、天守の有無や規模だけで価値が決まるものではありません。
築かれた背景や立地、城下町との関係まで含めて歩くことで、その城ならではの魅力が見えてきます。気になった名城を起点に、ぜひ自分なりの城巡りを楽しんでみてください。
▼城跡のノミチ記事はこちら
