【神奈川】地下鉄を走る特急ロマンスカー「メトロはこね」と「箱根登山電車」で楽しむ乗り鉄旅

首都圏有数の観光地、箱根

例年多くの観光客が訪れる国内有数の人気スポットで、温泉はもちろんグルメや美術館など日帰りでも楽しめる人気スポットがたくさんあります。そんな箱根への定番アクセスといえば、小田急電鉄の特急「ロマンスカー」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

今回はそんなロマンスカーの中でも、地下鉄千代田線を発着する「メトロはこね」に乗車し、箱根登山電車とセットで楽しむ乗り鉄旅をご紹介します。

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ロマンスカー「メトロはこね」号とは?

ロマンスカーというと新宿駅から出発するものと思われるかもしれませんが、実は2008年から東京メトロ千代田線の北千住駅と箱根湯本駅を直通するロマンスカーが誕生し「メトロはこね」号として運行されています。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

国内初の座席指定地下鉄特急で北千住〜箱根湯本を平日1往復・土日祝日は3往復設定されており、2時間〜2時間15分ほどで結んでいます。

北千住〜箱根湯本間の運賃はICカード利用の場合1,460円、特急料金が別途1,360円かかりますが、EMot(エモット)というオンラインチケットサイトを使ってロマンスカーを事前に予約すると1,160円で購入できます。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

メトロはこねで使用されるロマンスカーは「60000型MSE」。

通称青いロマンスカーと呼ばれるこの車両は他のロマンスカーより車幅を抑え、先頭車両には緊急時避難用の貫通ドアを設けるなど、地下鉄のトンネルに対応する専用のロマンスカーとして造られました。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

車体色は絵画の世界的巨匠フェルメールが用いた鮮やかで貴重な青をイメージした「フェルメール・ブルー」というカラーリング。地下鉄の駅でも明るく見えるように選ばれた色なのだそう。

北千住駅から「ロマンスカー」で箱根湯本駅へ

筆者は9:47に北千住を出発するメトロはこね21号に乗車しました。

千代田線内は途中大手町霞が関表参道に停車。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

トンネル内は速度が出せないため、比較的ゆったりとした速度で各駅を通過していきます。都心の地下鉄を特急が通過するというあまり見られない光景を木目調パネルに包まれた、落ち着いた車内から楽しみます。

箱根「小田急ロマンスカー」|東京都〜神奈川県

筆者は先頭車両の3列目に乗車。乗車日の1ヶ月前時点ですでに2列目まで予約で埋まっていました。

地下鉄乗り入れに対応させた車両のため、ロマンスカーの代名詞ともいえる前面展望席はありません。それでも乗務員室と客室は大きなガラス窓で隔たれており、座ったままでも前方の景色が見られました。

通常地下鉄や日没後に走る電車では、運転席の視界確保のため客室内の光が反射しないよう通常はカーテンが閉じられています。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

この車両は運転席の背もたれが運転士さんをすっぽり覆うほど大きく、カーテンを閉めなくても客席からの光に影響されずに運転できるようです。

筆者が乗った時も常時カーテンはされておらず、運転席の真後ろから地下鉄の線路やトンネル内部を見ることができました。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町
同じ線路を走っているはずなのに通勤電車とは一線を画す乗り心地の良さ。速度も出ているはずなのに優雅な気分を味うことができる

千代田線を抜け地上へ出るといよいよ小田急線内に入ります。成城学園前・町田・本厚木・小田原の順に停車し、箱根湯本には11:47に到着します。

箱根「小田急ロマンスカー」|東京都〜神奈川県
小田原駅7番線に停車中のメトロはこね21号。小田原駅より先は箱根登山線に乗り入れ、箱根湯本を目指します。

箱根湯本駅から「箱根登山電車」で強羅駅へ

箱根湯本駅に到着すると、次は箱根登山電車に乗り換えて強羅駅を目指します。8.9kmの距離を40分かけて登り降りする山岳鉄道を満喫しましょう。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

かつては小田原駅から発着していた箱根登山電車ですが、線路の幅など設備の違いや利用客の増加対応などにより、現在は箱根湯本駅までを小田急線の車両、箱根湯本駅から強羅駅までを本来の箱根登山電車の車両で運行。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

事実上箱根湯本駅で路線が分断されているような形になっていますが、今も箱根登山電車の起点はもちろん小田原駅です。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町
小田原駅〜箱根湯本駅間で運行されている箱根登山線の普通電車。小田急線の通勤電車が使われている
箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

箱根湯本駅を出発してすぐ、急勾配・急カーブが目に飛び込んできます。

小さな車体でゆっくりとした速度で山肌を縫うように進んでいきます。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

木々やトンネルの壁もすぐそこまで迫り、険しい箱根の山を登り降りしています。

箱根登山電車でもっとも急な坂道はなんと80‰(パーミル)!

1km進むごとに80m上昇する傾斜角で、一般的な線路を用いた鉄道では現在日本一の急勾配を誇ります。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町
自生する野桜が山のあちこちでみることができる
箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町
新型車両3100形の運転席。2000形との混結で運転されていました
箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

強羅駅に到着!スイッチバックや橋、トンネルを抜けた先で出会った街並みと春の心地よい風が出迎えてくれました。

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町
強羅駅に停車中の2000形と3100形

箱根乗り鉄旅 まとめ

箱根登山電車〜箱根湯本駅|神奈川県箱根町

地下鉄千代田線を走るロマンスカー「メトロはこね」と「箱根登山電車」について紹介しました。

北千住駅に接続するJR常磐線や東武線、つくばエクスプレス沿線に住んでいる人にとっては非常に便利な箱根旅になるのでは?と感じました。

筆者は平日に行きましたが多くの座席が空いていてとても快適でした。

乗り鉄旅は時刻を気にする必要はありますが、お酒が好きなタイミングで飲めたり車の運転疲れも気にせず移動できます。電車で行く箱根旅、してみませんか?

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この記事を書いた人

TAMURA Kaku

東京生まれの柏育ち30代。趣味は写真、温泉巡り。
歩くことが好きで1日10kmウォーキング10kgダイエットに成功。川越街道の五本けやきがお気に入り。

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