とびしま海道とは、瀬戸内海に浮かぶ下蒲刈島(しもかまがりじま)、上蒲刈島(かみかまがりじま)、豊島(とよしま)、大崎下島(おおさきしもじま)、平羅島(へいらじま)、中之島(なかのしま)、岡村島(おかむらじま)の7つの島々を巡りながら、広島県呉市から愛媛県今治市へと向かう、島を跨ぐ絶景街道です。
自然の美しさと歴史的な名所を楽しむことができ、特にサイクリングやドライブにぴったりのルートです。
しまなみ海道のように多くの観光客で混雑することが少なく、比較的静かな環境の中で、穏やかな瀬戸内海の景色を満喫できます。
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とびしま海道とは?
とびしま海道とは、広島県呉市の本土から愛媛県今治市へと続く、7つの橋で島々を結んだ全長約46kmのルートです。正式には「安芸灘とびしま海道」と呼ばれ、広島県側の安芸灘大橋を起点に、瀬戸内海に浮かぶ7つの島(下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島、平羅島、中ノ島、岡村島)を結んでいます。
観光客や地元の人々に人気のサイクリングコースとして知られており、瀬戸内海の穏やかな風景と、各島の歴史や文化を感じられる特別なルートです。また、車やバイクでも気軽に走ることができるため、ファミリーやドライバーにもおすすめのスポットです。
とびしま海道の歴史
とびしま海道は比較的新しい道で、1990年代後半から島々を繋ぐ橋の建設が始まりました。これにより、かつてフェリーや船でしか行けなかった島々が、陸続きでアクセス可能となり、地域の活性化に大きく貢献しました。観光客だけでなく、地元住民にとっても生活の一部となる重要なルートです。
瀬戸内海のこの地域は、古くから海運の要衝として栄えてきました。江戸時代には瀬戸内海を航行する船が多く、島々には避難港や港町が形成されていました。そのため今も各島には歴史的な建物や、当時の暮らしの面影を残す街並みが存在し、歴史好きの観光客にも人気があります。
とびしま海道へのアクセス
車でのアクセス
広島市から呉市までは、車で約1時間。
そこからとびしま海道の始点となる安芸灘大橋まで、車で約30分ほどで到着します。レンタカーでのドライブもおすすめで、島々の絶景や観光スポットをゆっくりと巡ることができます。駐車場も各島に設置されているため、途中で車を停めて島散策を楽しむことも可能です。
サイクリングでのアクセス
サイクリングで楽しむなら、呉市のサイクルステーションから自転車をレンタルして、安芸灘大橋を渡るところから旅をスタート。道は比較的平坦で、初心者でも安心して走れます。全ルートを一日で楽しむことができるので、天気の良い日に訪れると、風を感じながら美しい景色を満喫できるでしょう。
とびしま海道の魅力
絶景の橋と海
とびしま海道の一番の魅力は、やはり橋から見える絶景です。瀬戸内海に浮かぶ小さな島々が織りなす美しい風景は、四季折々の変化を楽しむことができます。特に、春には桜が、夏には青々とした海と空が広がり、自然の中でリフレッシュできることでしょう。
各島を結ぶ橋もそれぞれ特徴的。特に、街道のスタート地点である安芸灘大橋は、全長1.2kmの堂々とした吊り橋で、橋の上から瀬戸内海のパノラマビューを楽しむことができます。その他、蒲刈大橋や豊島大橋なども、それぞれ異なるデザインや景観を楽しむことができるポイントです。
歴史と文化が残る島々
とびしま海道にある島々には、古くからの港町や歴史的な遺産が多く残されています。特に大崎下島の「御手洗(みたらし)」地区は、江戸時代の港町として栄え、今でもその街並みが残る重要伝統的建造物群保存地区です。当時の船乗りや商人の暮らしを感じながら、歴史の息吹に触れることができます。
また、島ごとに異なる文化や風習も魅力の一つ。各島の神社や古墳など、歴史的なスポットが点在しており、歴史好きな方にもおすすめのエリアです。
甘くてジューシーなみかん
とびしま海道を訪れる際に忘れてはならないのがみかんです。
とびしま海道に点在する島々では、温暖な気候と豊かな土壌を活かして、昔からみかんの栽培が盛んに行われています。特に大崎下島や豊島では、甘くて美味しいみかんが多く生産されており、そのみかん畑の美しい風景も見どころのひとつです。
島を巡るドライブやサイクリングの途中で、直売所や道の駅に立ち寄って、新鮮な地元産のみかんや柑橘類を購入することができます。秋から冬にかけての収穫シーズンには、観光客も訪れる時期となり、旬の果実をその場で楽しむことができるのが魅力です。ジューシーで甘みが詰まった瀬戸内のみかんは、お土産としても喜ばれます。
この地域のみかんは、島々の温暖な気候が育んだ自然の恵み。瀬戸内の風を感じながら、もぎたてのみかんを味わう体験は、他ではなかなか味わえない贅沢な楽しみです。
とびしま海道の見どころ
安芸灘大橋(あきなだおおはし)
とびしま海道の起点となるのが、全長約1.2kmの安芸灘大橋です。
この吊り橋を渡ると、眼下に広がる瀬戸内海の美しい景色を楽しむことができます。ドライブやサイクリングのスタート地点として、多くの人がここで写真を撮影するスポットでもあります。
下蒲刈島(しもかまがりじま)
下蒲刈島は、歴史的なスポットが多く存在します。特に「蒲刈御殿」は、江戸時代の大名が滞在した歴史的な建物で、美しい日本庭園も楽しめます。
「キャンプ&コテージ梶ヶ浜」では海を眺めながらキャンプでき、近くのコワーキングスペースでワーケーションもおすすめ。
豊島(とよしま)
豊島は、比較的静かで落ち着いた雰囲気が漂う島です。
「小野浦(おのうら)」と呼ばれる集落があり、細道や裏道だらけでまち歩きにおすすめなスポット。
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大崎下島(おおさきしもじま)
大崎下島にある「御手洗(みたらい)地区」は、江戸時代から残る港町の風情がそのまま残っています。
重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、当時の商人や船乗りたちの暮らしを感じながら散策することができます。古い街並みや建物を歩くと、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような気分を味わえるでしょう。
とびしま海道の楽しみ方
サイクリング
とびしま海道の魅力を最大限に楽しむ方法のひとつが、サイクリングです。
比較的平坦な道が多く、初心者にも走りやすいのが特徴。島々をゆっくり巡りながら、美しい海と自然を楽しむことができます。各島には立ち寄りスポットや休憩場所が多く、サイクリング初心者でも安心して楽しめるルートです。
ドライブ
とびしま海道を車で巡るのも、家族や友人と一緒に楽しめる方法です。
島と島を結ぶ橋を渡るたびに、瀬戸内海の絶景が広がり、車窓からの景色を存分に楽しめます。ドライブ中に気になるスポットがあれば、自由に立ち寄れるのも車での観光の魅力です。
とびしま海道とは?まとめ
とびしま海道は、初心者でも楽しめる自然豊かな観光スポットです。
ドライブやサイクリングで、島々を巡りながら瀬戸内海の美しい景色を堪能でき、歴史的な街並みや地元のグルメも楽しめる最高のルートです。
混雑を避けたい方や、ゆっくりとした旅を求めている方には特におすすめです。次の休暇には、ぜひとびしま海道を訪れて、島々の魅力を体感してみてください!
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