東海道で穴場な街道観光が楽しめる場所といえば、三重県の「関宿(せきじゅく)」です。
関宿は東海道第四十七番目の宿場町であり、現在の三重県亀山市に位置しています。
昭和初期から街の保存・修復に努め、重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
今回はそんな「関宿」でまち歩きするなら立ち寄りたいスポットをまとめてご紹介します。
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東海道「関宿」とは?
![歌川広重『東海道五十三次』内:関宿「本陣早立」三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/02/CNT-0028570-01-1-1024x654.jpg)
「関宿(せきじゅく)」とは東海道第四十七番目の宿場町です。
「関」の地名は古代の東海道において三関(さんげん)のひとつだった「伊勢鈴鹿関」が置かれていたことに由来しています。
現在の関宿の基礎は1588(天正11)年に関盛信が「関地蔵」を中心に中町の町を形成したといわれています。
1843(天保14)年の『東海道宿村大概帳』によると、当時の人口は1,942人、戸数632戸、本陣2、脇本陣2、旅籠42あったそう。
![ノミチちゃん](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2021/12/nomichi_icon_02-150x150.png)
ちなみに千葉県野田市にある「関宿」は「せきやど」と読むよ!
東海道「関宿」へのアクセス
東海道「関宿」の最寄駅はJR西日本の関西本線にある「関駅」です。
車の場合は無料の観光駐車場があるのでそちらを利用します。満車の場合はもう少し遠くに臨時駐車場があるのでそちらへ。
観光駐車場には無料の足湯も!
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-32-42_493-1024x576.jpeg)
関宿には無料の観光駐車場があります。
こちらは割とすぐ満車になるので、その場合は「西の追分」と「東の追分」にそれぞれある無料の駐車場をご利用ください。
駐車場の一角には無料の足湯施設「小萬の湯」もあるので、まち歩きの後にはここで足を休めると良いでしょう。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-32-45_612-1024x576.jpeg)
所在地 | 亀山市関町新所1974-1 |
駐車台数 | 大型4台 普通16台 思いやり駐車区画1台 |
駐車料金 | 無料 |
関宿で宿場印をもらおう!
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_14-42-53_238-1024x576.jpeg)
東海道五十三次踏破記念の宿場印。
関地蔵院近くの角にある「関見世 吉右衛門」にて300円で購入しました。
東海道「関宿」を歩こう
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-43-07_785-1024x576.jpeg)
東海道「関宿」を歩きましょう!
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-56-40_590-1024x576.jpeg)
街中には宿場町らしい「高札場」や「本陣跡」などが点在しているので探してみてくださいね。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-47-35_676-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-04-41_358-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-08-45_462-1024x576.jpeg)
関地蔵院
![東海道「関宿」関地蔵院|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-48-16_479-1024x576.jpeg)
741(天平13)年に行基が開創したとされる関地蔵院。
観光駐車場から関宿に歩いてくると、最初に見えてくるランドマークです。
東大寺の僧が天然痘から多くの人を救うために地蔵菩薩像を置いたのが始まりだといわれています。
![東海道「関宿」関地蔵院|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-46-57_928-1024x576.jpeg)
お食事処「會津屋」|街道そば
![東海道「関宿」そば処会津屋|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_11-41-33_193-1024x576.jpeg)
関地蔵院の道向かいにあるお食事処「會津屋(あいづや)」。
「山菜おこわ」と「街道そば」ののれんがかかっていました。
11時に伺いましたがすでに待ち客も多く、40分ほどの待ち時間。名物の山菜おこわには鶏肉ときざんだ山菜が入っており、もっちりとしていておいしかったです。
![東海道「関宿」そば処会津屋|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-19-58_522-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」そば処会津屋|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-17-25_289-1024x576.jpeg)
小平屋|昔ながらの駄菓子屋さん
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-45-57_306-1024x576.jpeg)
道中に駄菓子屋「小平屋」を見つけたので立ち寄ってみました。
昔ながらの駄菓子から最新のお菓子まで取り揃えており、100円玉を握りしめて駄菓子を選んだあの日のワクワクがよみがえります。
関宿旅籠玉屋歴史資料館
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-48-14_195-1024x576.jpeg)
「玉屋資料館」は旅籠だった「玉屋旅館」の往時の様子を残す貴重な資料館です。玉屋旅館は「関で泊まるなら鶴屋か玉屋、まだも泊まるなら会津屋か」と謳われたほど大きな旅籠だったようです。
ちなみにこの後紹介する「関まちなみ資料館」と「関の山車会館」との共通入館券があるので、関宿を満喫したい方はぜひお買い求めください。
![東海道「関宿」関宿旅籠玉屋歴史資料館 |三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-50-10_485-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」関宿旅籠玉屋歴史資料館 |三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-50-14_067-1024x576.jpeg)
長細い土間は馬のまま入ることができたのでしょうか。広い館内には当時の様子を再現されたスポットがいくつもあり、江戸時代の生活を学ぶ場所としても機能しています。
![東海道「関宿」関宿旅籠玉屋歴史資料館 |三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-51-14_487-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」関宿旅籠玉屋歴史資料館 |三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_12-58-31_557-1024x576.jpeg)
百六里庭の2階から町を見下ろす
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-06-11_181-1024x576.jpeg)
関宿の宿場らしい町並みを見下ろせるスポットがありました。
市民のアイディアによって生まれた「百六里庭」というスペースの2階が展望台になっているのです。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-06-58_356-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-06-06_639-1024x576.jpeg)
関まちなみ資料館
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-12-12_938-1024x576.jpeg)
「関まちなみ資料館」は玉屋と異なり、一般的な町屋(といってもかなり立派なつくりでしたが)を保存した施設です。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-11-35_067-1024x576.jpeg)
中には当時使われていた生活用品、家具だけでなく、復元模型や資料なども展示されていました。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-14-50_476-1024x576.jpeg)
関の山車会館
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-27-33_705-1024x576.jpeg)
最後の施設は「関の山車会館」。
狭い町並みを大きな山車(やま)が進む様子から、「これ以上はない、精一杯である」という意味で使われる慣用句「関の山」の語源となったそうです。
江戸時代には8基もの山車があり、関の山車会館ではそんな山車の一部が展示されています。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-28-47_810-1024x576.jpeg)
茶蔵茶房 SAKURASABOでこだわりコーヒーを
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_14-07-48_294-1024x576.jpeg)
最後にやってきたのは「茶蔵茶房 SAKURASABO」。
コーヒーにこだわりのあるお店。好みの味をチョイスし、自分で淹れて味わうことができます。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-56-35_864-1024x576.jpeg)
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_14-12-58_046-1024x576.jpeg)
カウンターのほかに2階もあるようですが、この日は地元の方々で貸し切られているようでした。
モンブランやプリンなどのデザートもあったので、次回は頼んでみたいな。
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_13-57-45_273-1024x576.jpeg)
東海道「関宿」まとめ
![東海道「関宿」|三重県亀山市](https://nomichi.me/wp-content/uploads/2024/03/2024-03-10_14-42-53_238-1024x576.jpeg)
東海道「関宿」の観光モデルコースをご紹介しました。
東海道の中でも「宿場町」らしい面影を残す、まち歩きにおすすめなスポットです。
▼東海道のノミチ記事はこちら
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