スリランカの世界遺産「シーギリヤロック」といえば、天空の宮殿として有名な絶景スポット。
しかし、そのすぐ近くに、もっと静かに・安く・迫力ある景色が楽しめる“裏展望台”があることをご存知でしょうか?
それが「ピドゥランガラロック(Pidurangala Rock)」。
標高は約200メートル。決して高くはないけれど、朝焼けに染まるシーギリヤロックを目前に望める、絶景好きにはたまらない場所です。
今回は、そんなピドゥランガラロックを「早朝に登った」体験をもとに、登山ルート・所要時間・注意点などをリアルにご紹介します!
ピドゥランガラロックってどんなところ?

ピドゥランガラロックは、世界遺産シーギリヤロックのすぐ北に位置する巨大な岩山です。
観光地としての知名度はまだそれほど高くないものの、実は地元では古くから仏教僧が修行を行っていた聖地。山のふもとには「ピドゥランガラ寺院(Pidurangala Vihara)」があり、登山道の途中には涅槃仏や石窟寺院の跡も残されています。
近年では、シーギリヤロックを望むベストスポットとして注目が集まり、バックパッカーや絶景好きの旅行者の間では“登ってよかった穴場”として大人気です。
朝5時、まだ真っ暗な中で登山スタート

今回はご来光が見たかったので、夜明け前の朝5時から登山を開始。宿からはトゥクトゥクを利用し、約10分ほどでピドゥランガラ寺院の登山口に到着しました。
入場料は大人1人1000スリランカルピー(約300円)。シーギリヤロックの1/10以下という安さも魅力です。
登山前に肩を覆う服装で寺院に入る必要がありますが、貸し出し用のスカーフも用意されているので安心です。懐中電灯かスマホのライトはマストアイテム。登山道は照明がまったくなく、本当に真っ暗でした。
登山ルートは変化に富んだ冒険コース!

登山道は、最初はゆるやかな石段ですが、途中からは自然石をそのまま活かしたワイルドなコースに変化します。途中に現れる巨大な涅槃仏や仏教遺跡に心を奪われながら、汗をかきつつ登っていくこと約20分。
後半は、手を使わないと登れないような岩の隙間や斜面を登る、まさに「岩登り」状態に。整備された観光地とは違い、冒険気分が味わえます。滑りやすい箇所もあるので、サンダルではなくスニーカー推奨です。

同じくご来光目当ての外国人観光客で一瞬渋滞しましたが、10分ほど待って山頂に辿り着きました。
登頂!感動のご来光とシーギリヤロックの絶景

息を切らせて登ること約30分。大きな岩の上に出た瞬間、視界が一気に開けます。そして眼前に現れるのが、朝焼けに染まるシーギリヤロックのシルエット!

上には遮るものがないため、360度の大パノラマが楽しめます。風が心地よく、地元の人もちらほら座って朝の瞑想をしていたのが印象的でした。
下山も慎重に。岩場では滑らないよう注意!

日が昇ると岩場も見やすくなり、帰り道は比較的スムーズでした。
とはいえ、途中の急な岩場では滑落の危険もあるので、下りこそ慎重に。往復で約1時間ほどの登山ですが、スリルと絶景のバランスが絶妙です。
登山道にはトイレや売店はありません。水分補給用のボトルを持参し、登山前後に宿や寺院のトイレを利用しておきましょう。
ピドゥランガラとシーギリヤ、どっちに登るべき?

よくある質問として「シーギリヤロックとピドゥランガラロック、どちらに登ればいい?」という声があります。
結論としては、両方登るのがベスト!
- シーギリヤロックは、古代の宮殿跡やフレスコ画「シーギリヤ・レディ」、ライオンの爪の門など、文化遺産としての価値が高く、まさに“見るべき歴史”があります。
- 一方でピドゥランガラロックは、静かに自然と一体になれる場所。しかも、シーギリヤロックを最も美しく望める、数少ない展望ポイントです。
時間がない方や予算を抑えたい方にはピドゥランガラだけでも十分満足できるでしょう。でも、余裕があるなら、両方登ってこそスリランカ旅の完成形です。
まとめ|絶景好きなら早朝のピドゥランガラ登山はマスト!

ピドゥランガラロックは、ただの岩山ではありません。短時間で登れる手軽さ、圧巻の絶景、仏教的な歴史、そして人の少ない静けさ。
「観光地」ではなく「体験」として心に残る場所です。
もしあなたがスリランカを旅するなら、ぜひ早起きして、ピドゥランガラロックの頂上で朝日を迎えてください。そこには、写真では伝わらない“本物の感動”が待っています。
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