宮宿(宮の宿)は愛知県名古屋市にある、東海道五十三次第41番目の宿場町。熱田宿と呼ばれることもあります。
日本屈指の古社である熱田神宮の門前町として栄えたまちが江戸時代に宿場町として整備されたもの。お隣の「桑名宿」への船渡し場でもあります。
すぐ北には名古屋城があることから、名古屋への玄関口としても栄えました。
今回はそんな宮宿について歴史と見どころなどをご紹介します。
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東海道「宮宿」の基本情報とアクセス
名称 | 宮宿・宮の宿・熱田宿 |
ふりがな | みやしゅく |
所在地 | 愛知県名古屋市 |
所属街道 | 東海道(四十一番) |
前後の宿場町 | 鳴海宿ー桑名宿 |
▼宮宿のマップ
東海道五十三次之内 宮 熱田神事
上の絵は歌川広重によるもので、今は絶えてしまった熱田神宮の神事「端午の走り馬(馬追祭)」を描いたもの。馬を先頭に早駆けしています。
宮宿の「宮」は熱田神宮
熱田神宮は三種の神器である「草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)」をご神体としてお祀りする神社です。江戸時代から現在まで変わらず、参拝客が後をたたない人気の神社。
宮宿の「宮」とはこの熱田神宮を指し、熱田宿と呼ばれることもあります。
宮宿 赤本陣南部家跡
宮宿のご本陣は2軒あり、そのうちのひとつが「南部家」。あつた蓬莱軒本店の駐車場に看板が設置されていました。
宮宿のご本陣はそれぞれ「赤本陣」「白本陣」と呼ばれており、南部家は赤本陣に当たります。白本陣は「森田家」で熱田神宮伝馬町駅の近くにあります。
源太夫社(上知我麻神社)跡
上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)は延喜式内社の古社であり、江戸期には源太夫社(げんだゆうしゃ)と呼ばれ、「智慧の文殊」様としても知られています。
東海道と美濃道の分岐点でもあったため、多くの往来があったようです。
昭和24年に熱田神宮境内に還座され、現在は案内看板が立つのみとなっています。
林桐葉邸宅跡
あつた蓬莱軒神宮前店のお隣に看板の立つ「林桐葉(はやしとうよう)宅跡」。
1684(貞享元)年冬に『野ざらし紀行』の旅をしていた芭蕉を迎え入れて芭蕉一門に入った林桐葉の住宅跡です。
宮宿グルメ!あつた蓬莱軒本店でひつまぶし
ひつまぶしの発祥はこちら、1873(明治6)年に創業した「あつた蓬莱軒」。
宮宿に来たらぜひ食べていただきたい逸品です。
ひつまぶしとは“おひつ”の中にご飯と細長く刻んだうなぎの蒲焼きを乗せた料理。うな丼の後は薬味を入れ、出汁をたっぷり入れて食べることから一杯でいろんな食べ方ができるのも魅力ですよね。
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