岩手県遠野市には、昔から伝わる伝説や物語が数多く残っています。
その中でも特に注目されるのが、続石(つづきいし)」です。
続石は自然の中にあるため、天候や道路状況に注意が必要です。 特に冬場は積雪があるため、アクセスが難しい場合があります。 また、駐車場から少し歩く必要があるため、歩きやすい靴と服装で近づくことをおすすめします。
名勝「続石」と遠野物語
遠野物語は、日本の古典文学においても名高い作品です。柳田國男がまとめたこの物語は、遠野地方に伝わる数々の伝説や風習を記録したもので、続石もその中の一つとして登場します。
続石のお話は、遠野物語の第91話で描かれています。
内容はざっくり以下の通り。
続石のお話(要約)
昔、遠野の町に住んでいた鳥御前(とりごぜん)という人物は山に詳しく、元々は南部男爵家の鷹匠でした。近くの山に入り、続石という珍しい石のある場所で休憩をしていると、赤い顔をした男女が話をしているのを見つけました。男女は鳥御前を押し返しましたが、彼はからかうつもりで刀を抜きました。すると鳥御前は男に蹴り飛ばされて谷に落ち、気を失ってしまいました。
鳥御前は発見されて家に戻りましたが、3日後に病気で亡くなってしまいます。不思議な死に方だったので家族がケンコウ院という山伏に相談したところ、彼は山の神の遊びを邪魔したことで祟りを受けたのだと言われました。
鳥御前は山に詳しかったため、続石の奥に入ることを軽く考えていました。そのせいで神の領域を侵して、その罰を受けてしまったという話です。
名勝「続石」へのアクセス
名勝「続石」の駐車場までは車で約12分。距離にすると8.5kmほどなので、レンタサイクルなどでも訪れることができます。
私たちはレンタカーで向かいました。
名勝「続石」へ徒歩15分ほどの登山
駐車場の脇から登山道へ入ります。
クマが出るそうなので、危険な時期にはクマ対策をしっかりしていきましょう。
登山道はまあまあ悪路なので、山歩きできる靴や装備で訪れることをおすすめします。
500メートルほど歩くと少し開けてなだらかになった場所の奥に巨石が見えてきました。
こちらが続石です。
イギリスの世界遺産「ストーンヘンジ」にも似ており、2つの巨石の上にさらに大きな巨石が乗っかって傘のようになっています。
上の石はて幅7m、奥行き5m、厚さ2mにもなるそう。
わたしと比べてみると、そのスケールがよく分かります。下の石たちも2メートルをゆうに超えているように見えます。
近くの「不動岩」にも立ち寄ってみる
続石から帰る途中に分岐道を見つけたので寄ってみると、「不動岩」と呼ばれる巨大な岩を見ることができます。
岩というよりはもはや地面・・!
岩の上方には不動明王の石碑が置かれていました。
名勝「続石」まとめ
遠野物語に登場する続石は、歴史と伝説が交差する神秘的なスポットです。遠野市を訪れる際には、ぜひ注目してみてください。自然の中で感じるその濃厚さは、きっとあなたの心に残ることでしょう。
岩手県遠野市の観光や、遠野物語に触れたい方にとって、続石は必見のスポットです。次の旅行計画にぜひ加えてみてはどうでしょうか?
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