初心者OK!ノミチ的「街道歩き」の魅力と楽しみ方

長野市戸隠古道

古くから日本のあちこちを走ってきた「街道」や「古道」。

街道に馴染みのない方でも、中山道(なかせんどう)東海道(とうかいどう)という名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。

そんな街道を歩いて旅する「街道歩き」ですが、「体力がないので歩けるか心配」「街道歩きをすると観光を楽しめないかも」「そもそも何をするのかよく分からない!」なんて声が聞こえてきます。

そこで今回は古道・街道体験メディア「ノミチ」編集部が、初心者向けに街道歩きの魅力や楽しみ方をまとめてご紹介します!

ノミチちゃん
ノミチちゃん

ノミチでは初心者向けに「街道歩き」×「観光」の楽しみ方を紹介しているよ!

▼街道観光とは?

街道・古道とは?

街道は整備した「道路」

そもそも街道や古道とは何なのでしょうか。簡単にいうと、「街道は昔の道路のようなもの」だと思ってください。

たとえば五畿七道(ごきしちどう)の七道とは東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道を指しますが、これは1300年ほど前、日本が中国に倣って整備した官道です。

道とは本来人々が歩いて自然とできるものですが、街道はそれをさらに公的に整備したもの。

目的地は都市や神社仏閣などさまざま

街道や古道は人が歩く以上、出発地と目的地があります。

例えば江戸時代に徳川家康が整備した「五街道(ごかいどう)」は、江戸・日本橋を起点としています。実は江戸は目的地で、参勤交代の際に大名行列が通るための道でもあったのです。

長野市戸隠古道
戸隠古道

神社仏閣を目的地とする道には、例えば静岡県の秋葉神社に通じる「秋葉古道」や戸隠神社に通じる「戸隠古道」などがあり、「神道(かんみち)」と呼ばれることもあります。

街道には「宿場町」「宿駅」がある

街道と同じく「宿場町(しゅくばまち)」や「宿駅(しゅくえき)」という単語も耳にするかもしれません。

宿場町とは街道を歩く旅人や大名たちが宿泊するために幕府が認定した旅館街のような町のこと。旅籠(はたご)と呼ばれる旅館は江戸時代、幕府の認定がないと営業することができなかったようです。

保存されている宿場町といえば、中山道の馬籠(まごめ)宿や妻籠(つまご)宿や下野(しもつけ)街道の大内宿などが有名です。

中山道岐阜県馬籠宿
中山道馬籠宿
下野街道 大内宿|福島県下郷町
下野街道 大内宿

古くは「宿駅」とも呼ばれ、馬をつないで休んだり、病院やお寺の役割を果たす場所でした。現在でもお寺が残っている場合もあります。

街道歩きとは?

車や電車のなかった時代、どこへ行くにも「徒歩」が基本でした。街道も基本的には徒歩、道によっては馬や駕籠(かご)を使っての移動になります。

ところが車や電車が普及すると街道は急激に廃れていき、鉄道駅や高速インターチェンジのある街が栄えるようになります。

そんな現代において、あえて街道を歩いて移動しようと発想したのが「街道歩き」。観光コンテンツとして売られ始めたのは、30年ほど前のことだったようです。

バブルがはじけて旅行業界にも大打撃があったとき、テーマ旅行のひとつとして「街道歩き」が提案されました。当時は「旅行はバスや電車で行くもの」だったため、歩きがメインの旅行コンテンツに需要があるのか疑問視されていましたが、瞬く間に人気コンテンツとなったとのこと。

参考:街道を歩いて31年。日本で初めてテーマ旅行を企画した街道歩きの達人は、78歳の今なお歩き続ける

「旅行業界にも大打撃」といえばコロナ禍の現在にも当てはまるものがありますね。自然の中で歴史に触れる「街道歩き」をアップデートし、若者にも楽しめるコンテンツとして再認識してもらえたら嬉しいです。

街道歩きの魅力〜初心者向け〜

健康に良い!

街道歩きの魅力はなんといっても「歩くこと」。

やみくもにウォーキングするだけでなく、見どころをめぐったり目的地を定めたりすることで楽しみながら運動することができます。

ウォーキングと観光を組み合わせることのメリットは、「ウォーキングツーリズムによる観光振興・地域振興の可能性」でもご紹介していますよ!

自然や文化を肌で感じられる

実は街道歩きは、日本人よりも訪日観光客に人気のコンテンツでした。日本の古い道を歩くことで土地の自然や文化を肌で感じることができることが理由のひとつです。

ミュージアムのようにまとまった展示品はありませんが、かわりに古き良き日本の原風景に出会える楽しみがありますね。

ヘリテージツーリズムやグリーンツーリズムに通じるところがあります。

普段の観光とは異なる視点で楽しめる

観光スポットを巡るような旅では、点としての魅力しか見えてこないことがあります。歩いてめぐることで点と点がつながり、新たな視点や発見が見えてくるかもしれません。

また空間だけでなく時間も超えた旅ができるのも魅力。同じ場所で何百年も前に起きたことや、当時の人々が考えていたことに想いを馳せることができます。

初心者向け!街道歩きの楽しみ方は?

まずは宿場町を観光してみる

中山道マップ
松尾芭蕉・曾良の銅像

中山道六十九次、東海道五十三次といわれるように、街道にはそれぞれ宿場町がたくさんあります。中でも往時の面影を残す宿場町は、ライトな観光におすすめ!

まずは宿場町を旅して街道歩きの雰囲気を楽しんでみるのはいかがでしょうか?

▼観光におすすめな宿場町はこちら!

ガイドツアーに申し込んでみる

街道歩きは自力ですると見どころを見逃してしまったり、危険が伴ったりすることも。ガイドツアーなら歴史の説明、歩き方のコツなどていねいに教えてもらうことができますよ。

熊野古道や戸隠古道など日帰りもできるコースから始めるのがおすすめ。

歩けそうな距離を設定して短距離からスタートしてみる

「ノミチ」がいちばんにおすすめしているのが、短距離間での街道歩き。

例えば5キロ、10キロといった距離のなかで歩けそうなプランを考え、旅の延長線で楽しむのがおすすめ!

街道歩きというと歩きがメインで観光体験が楽しみにくいイメージもありますが、歩きながら観光も楽しめるお気軽なプランを提案します。

▼10キロの目安はこちら

ノミチ的!街道歩きの魅力と楽しみ方まとめ

福島県白河市「白河の関」
松尾芭蕉・曾良の銅像

街道歩きの魅力や楽しみ方を簡単にご紹介しました。

今後も街道歩きと観光を楽しめるプランをたくさん提案していければと思います。

歩くのが苦手な方や初心者にも街道歩きを楽しんでもらえれば嬉しいです。

▼コラム系ノミチ記事

この記事を書いた人

YAMAMOTO Maaya

古道体験メディア「ノミチ」代表。長野県の観光WEBメディア「Skima信州」代表、全国の御朱印と神社仏閣紹介ブログ「ごしゅメモ」運営。道祖神石造物狛犬宿場街道滝ダムため池棚田神社仏閣好きな平成生まれの魚。

このメディア(ノミチ)とは?

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全国の古道や街道、歴史旅の様子を体験目線で紹介する古道体験メディアだよ!

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