長野県には、歴史と自然の両方を楽しめる「古道」がたくさんあります。
季節ごとに変わる美しい風景を満喫できる古道は、軽いハイキングやトレッキングとしても人気。
今回は、初心者から中級者まで楽しめる10km以内のおすすめコースを3つご紹介します。
それぞれの古道を実際に歩いた体験記事もあるので参考にしてくださいね。
馬籠峠(まごめとうげ)|中山道
馬籠峠(まごめとうげ)は、岐阜県と長野県の県境に位置する峠で、中山道六十九次のうちのひとつとして江戸時代から栄えた宿場町「馬籠宿(まごめじゅく)」と「妻籠宿(つまごじゅく)」を結ぶ古道の一部です。
標高は約790メートルで、景色には美しい山々や森林が広がり、旅人が行く交った江戸時代の面影を残しています。
馬籠峠は、かつて木曽路(中山道)の難所として知られ、多くの旅人がこの峠を越えて往来していました。 現在も石畳や古道が整備され、峠道を歩くと当時の雰囲気が感じられるから、観光スポットとしても人気があります。 四季折々の自然が楽しめるため、特に春の新緑や秋の紅葉シーズンには多くのハイカーや歴史愛好家が訪れます。
峠を越えた先には、伝統的な木造建築が並ぶ馬籠宿や妻籠宿があり、当時の宿場町の風情を楽しめる最も魅力のひとつです。
碓氷峠(うすいとうげ)|中山道
碓氷峠(うすいとうげ)は、長野県と群馬県の県境に位置し、古いから交通の場所として栄えた峠です。
標高は約960メートルで、江戸時代には中山道難所のひとつとして知られています。
碓氷峠の群馬県側には「碓氷関所」が設置され、交通の要衝および防衛拠点としても重要視されました。
現在の碓氷峠は、古道歩きやドライブ、歴史探索の人気スポットとして知られており、特に展望台からは絶景が楽しめます。
戸隠古道(とがくしこどう)
戸隠古道(とがくしこどう)は、長野県長野市にある戸隠神社への参詣道として、古くから信仰を集めた霊場の道です。戸隠山の神秘的な山岳地帯を通るこの古道は、平安時代からの修験道地としても知られ、多くの修行僧や参拝者が訪れました。
戸隠古道の道中には、荘厳な杉並木が続き、特に戸隠神社奥社へと続く道両脇に立つ樹齢400年を超える杉の巨木群は圧巻で、霊的な雰囲気を醸し出しています。
現在も戸隠古道は信仰の道としてだけでなく、ハイキングや自然散策のコースとして多くの人々に親しまれています。秋には紅葉が山全体を彩り、春(GW明け以降)には新緑が美しく、四季折々の自然美また、戸隠神社や周辺の鏡池から戸隠連峰の景色も、見る人を魅了しています。
まとめ
長野県には歴史と自然を堪能できる古道がたくさんあります。
10km以内で初心者でも気軽に挑戦できるコースを中心にご紹介しました、どのコースも季節に異なる景色が楽しめ、何度訪れても新たな発見があるかもしれません。
▼長野県のノミチ記事はこちら!
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